[AIRBNB] AIRBNBホストを辞めたわけ

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AIRBNBホスト業を辞めて、かれこれ一年ちょっと。その間に日本ではAIRBNBがシェアリング民泊ブームとかでどんどん認知されてて物件も増えて利用者(外人しか使わないだろう、、)が急増しているというニュース。なんか違和感感じつつも、とうとう日本にも!と感慨深い。英語できないのにどうやってるんだ?と、思ったら、案の定、日本在住の外国人や仲介業者が手を付け始めてるんですね。

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深夜のトラブル

某月某日の土曜の朝。起きて、いつもの習慣でメールをチェックしようと携帯を手に取ると、そのとき泊まってたフランス人カップルからの電話とメールが深夜に何回も通話通知が表示されてる。

深夜にゲストから電話かかってくる、、、。

これは確実に悪い知らせだな、、、。一服おいて深呼吸。おそるおそる留守電を聞く。メールも読む。

もう辞めよう。

この日を契機にスパッと諦めがついた。

私が寝ている間に何が起こってたのか?大家にばれたんでした。ありていに書くと。

ゲストがトイレを詰まらせたのが運のつき。前からずっとトイレの水洗フラッシュに不具合があって常にチョロチョロ~~と水が流れている状態だった。そんなことは詰まってなければ流れるから問題ないわけ。

そんなこと把握してないゲストさんは詰まらせたまま寝たんですね。階下の住民からクレームされた大家が夜中3時ごろにドアをノックされて、トイレが溢れていることを知ったようです。大家にしてみれば、私が出てくるものと思ってたら若い西洋人が出てきてビックリ。

この日は朝早くにチェックアウトの日だったのが救い。もうゲストさんはチェックアウト、もとい退散されている様子。加えてその日は土曜の朝だったから私は仕事休みだったことも救い。こんなときは無信心な私が神様の慈悲を感じてしまう。

もし平日でゲストのチェックアウト日はまだまだ先だったら、、、、?

さて、首を洗って大家と会わねばならぬ。アパートに戻って大家さんの部屋を恐る恐るノック、、、。大家さんは香港チャイニーズで英語は片言、私の顔みた途端に怒鳴られた。

NO! NO! NO!!!! You can’t rent to someone else! This is NEW YORK!  Everything is expensive! If you can’t afford pay rent, move out!!!

、、、てなことをまくしたてられ、、、。何も文句言えません、、、ハイ。

じつは前から既に疑惑をもたれていた。その少し前に廊下でばったり会ったとき、いぶかしげな顔で聞かれたのでした。「、、、あんた、誰かに部屋かしてるんじゃないか?」多分、白昼にスーツケースをゴロゴロ転がして出て行く最中のゲストと廊下で鉢合わせしたんだろう。「出張したり、日本に帰省するときに猫の世話してもらいに友達が泊まってるの~~」と逃げたんだけど。

階下の住民に謝って、すぐにAIRBNBのヘルプにコンタクトとって残りの予約のキャンセルせざるを得ないことを伝え、予約ページで実際にすぐにキャンセルを実行。(後で知ったんだけど、AIRBNBはホストのドタキャンに遭ったゲストに代わりのリスティングを確保するとか何とかの救済処置は全く取らないらしい。ゲストさんがまた自力で探したのかもしれない。その後、ゲストさんと連絡してないので事実は分からない。)

退去

あっけなかったなぁ、、、。大家さん、翌日からはケロッとして引きずらなかったのは有りがたい。(さすがにもうやらなかったしね)裁判沙汰にもならず、リース更新せず退去の日はその場で補償金を返してくれた。リース更新せず出て行くとは思ってなかったらしく驚いた様子で、和やかに握手してお別れ。

そりゃそうさ。こういっちゃナンだが、すごくキレイにしていたし、家賃は遅れたことない。ゴミもきちんと密封して捨ててた。中国人住民のハチャメチャなゴミ捨てとは一線を画していたつもりであります。

中国人の大家さんというと印象ちょっと悪い感じするけど、キレイ好きで修理もすぐに対応してくれた。一階に家族で住んでるのがネックで、AIRBNBするにはバレやすくて向かなかったけど、高齢のオジイサンだったから誤魔化しやすかった。

AIRBNB副業している間はお財布にゆとりがあってのんびりしてましたねぇ。マンハッタン生活はやっぱりおカネにゆとりがないと面白くないのです。日本に里帰りするときは飛行機代とオミヤゲ代が軽くペイできる以上の長期予約が取れてました。ソーホー歩いてて軽く衝動買いしたりできてルンルン。インテリアを良くしようと思ってインテリアショップや家具屋さんによく出かけてました。ちょっとアジアンテイストを入れてアピールしたかったんで、和風の食器や無印良品の雑貨とかね。今はそんな楽しみが無くなってちょっと淋しい。

なによりも、ステイしてくれたゲストさんがほぼ100%問題起こさずに良識持ったナイスな人ばかりだったのは幸運としかいいようがない。深夜到着のチェックインのお迎えは辛かったけど、ほんと、AIRBNBサマサマでした。

最後のゲストさんも、夜中でも問題起きたらキチンと私にコンタクト取ってきたわけだし。(気付かず寝てた私の方がホスト失格!)

もう懲り懲り

またやりたいか、、、?と問われると、ノー。デジタルキー対応、フロントデスク付きのAIRBNBフレンドリーなコンドミニアムを投資目的で買った(それか借りた)なら考えないこともないけど、そんな観光地のホテルみたいなところを自分の住処にはしたくないので、やっぱりノーです。顔なじみの隣近所さんとつかず離れずの浅い近所付き合いのあるアパートで、観光客の来ないローカル色ある静かな通りに住みたい。そんな環境を破壊する分子にはもうなりたくないとつくづく思う。生活が落ち着いて、愛着あるマイホームといえる家を手に入れて住んでるなら貸さないし、近隣の人にもやってもらいたくない。

じゃぁ、何で始めた?ってことですね、、

そんなアンチ・ハウスシェアリングの立場なのに、何故AIRBNBで儲けるために通年貸し始めたのかっていうと、カードの借金をすっぱり清算したかったから。運よく見つけて住んだアパートがどこもマンハッタンの抜群のロケーションだったこと。古いながらもグリニッジ・ビレッジにイースト・ビレッジの人気スポット。

そもそもAIRBNBが創業する前から、サブレットして他人に部屋貸すの慣れてたし。「抵抗あるー!とくに他人、とくにカップルにベッド使わせるの絶対嫌!」って人のほうが多いでしょうね。でも、あくまで留守にする間だけで。1000ドル以上の家賃払ってるのにまるまる空けておくなんてもったいない!ということと、自分の持ってる家具類はIKEAレベルの安モノで愛着は浅かったので。10年以上前から、休みとかビザの更新とかで日本に行って2~3週間、または一ヶ月留守にするときは必ず又貸ししてました。そのとき使ってたサイトはcraigslist。ネットがこんなに便利になる前はurbanlivingというフランス系不動産エージェントに頼んでました。フランス人ジャーナリストさんや、個人企業家さんで一ヶ月くらいニューヨークで仕事したいってニーズがあるんですね。このurbanlivingさんは、のちに大家さんからの承認レター提出が必須になったので使えなくなりました。

しかし、さすがに第二の家を仮住まいとして持って、通年貸すことを始めるのは勇気が必要だった。立地条件がいいから絶対予約が取れる!とは確信していたど、「明らかに大家には言えないから違法じゃん!」と思っていたので。

マンハッタンの生活は苦しいんだから、自分の住んでる(厳密に言うと借りてる)部屋貸して金稼いで何が悪いの?っていうのが大半のホストの言い分。

どうしても私はそうやって正当化できなかったんでした。