台湾が気になるので行ってみることに
2012年のアジアン映画祭は台湾映画のラインナップがすごかった年でした。陣頭』そして、『あの頃君を追いかけた』、見逃したけど『セデック・バレ』。
『陣頭』には台湾の存在を開眼させられました。台湾の文化。赤、赤、赤の色彩。なんだー?あのオジサンのハリボテは誰?仏様?孔子?葬式に楽団?なぜトランペット奏者?異様というか最先端というか不思議な刈り上げヘアの男の子たち、、、、お隣の国だというのに日本とはまったく異質な世界が次々とスクリーンに映し出され、目が釘付け状態。そして、陣頭グループが旅してまわるときに現れる台湾の田園地帯の景色のなんとも柔らかな感じ。
その数日後に上映されたのは ”You are the apple in my eye” 日本公開タイトルは『あの頃君を追いかけた』
これにも驚いた!高校生グループの淡い未熟な恋心を描いた映画で、高校風景がまるでちょっと前の日本のそのもの。厳しい先生との主従関係、制服、校舎、体罰、40人以上つめ込まれてる教室、、ちょっと前の日本と同じ。女優の飯島愛の名前まで登場します。そういう日本文化の類似点を比べるだけで満足の映画でなく、映画そのものがよくできてる。主演の飄々とした不器用な男の子と同じクラスの人気者の優等生女子との淡い恋は、多感で早熟な女子の行動をまったく理解できず扱い方がさっぱりわからないままに撃沈、、、そうそう、高校生の男子って未熟で単純なもんで、同じ年の女子にはかなわないんだよね。なんとか仲良く交際してた時期にデートででかけた山寺でランタンを空に向かって揚げるシーン、これも素敵な光景でありました。台湾名物の風習だと後で知りました。
この台湾映画2本で、私にとって異質な中華文化と、共通点の多そうな日常生活への好奇心を満たしたくなっちゃったんですね。5年以上アメリカのチャイナタウンの隅っこに住んでたんで「チャイナ」文化というのに全く無縁だったわけじゃないです。とはいえ、中国人という曖昧な定義でとらえてて、無秩序で不潔でガラの悪さに辟易して過ごしてた。チャイナタウンの住民は大陸、とくに福建省とか香港系の人たちだと聞いた覚えあり。実際に学校や職場で仲良くなった台湾人は留学生でそういう場所に住んでなくて、やたら日本の芸能人やマンガに詳しかったので驚いたっけ。
そんなキッカケで11月に日本に帰省するついでに台湾旅行を計画してしまったわけです。2012年というと韓国の反日アピールすごかったときだったし、中国のジャスコ焼き討ち事件も記憶が生々しい頃。そんなアジア情勢(といっても対中国&韓国だけなんだよね、、)にうんざりしてた時期。スカパー!で『流星花園』再放送を見始めたのもその頃で、日本マンガのコンテンツが普通にドラマ化されてることを知ったし、F4というアイドルグループが日本でちょっとしたブームになってたということも知った(遅すぎー)。
2012年は私にとって遅すぎた台湾開花の年でありました。セデック・バレを見なかったのが唯一の心残りであります。